2026年版・5-4

基礎-4 セキュリティと経営・法務の基本の一問一答

ITパスポート「最初に覚える土台知識」から、基礎-4 セキュリティと経営・法務の基本に関する4択問題を10問。「答えと解説を見る」を開くと、正解とその理由がその場で読めます。会員登録は不要です。

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問題

上から順に解いてみてください。答えは各問の下で確認できます。

問15-4

情報セキュリティの三つの要素(機密性・完全性・可用性)のうち、「完全性」が意味するものとして最も適切なものはどれか?

  • ①改ざんされず正確さが保たれること
  • ②許可された人だけが利用できること
  • ③扱った人物を後から特定できること
  • ④必要なときにいつでも利用できること
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正解 ①改ざんされず正確さが保たれること
解説
完全性(Integrity)とは、情報が不正に書き換えられたり壊れたりせず、正確で最新の状態が保たれていることをいいます。

情報セキュリティの三要素は、機密性・完全性・可用性の3つです。それぞれ「見せてよい人にだけ見せる」「正しい内容を保つ」「必要なときに使える」と言い換えると区別しやすくなります。完全性を守る手段としては、変更できる人を絞るアクセス権限の設定、変更の履歴を残すログの記録、内容が変わっていないことを確かめるハッシュ値やデジタル署名の利用などが挙げられます。
他の選択肢について

・許可された人だけが利用できること:これは機密性の説明で、権限のない人に情報が見られない状態を指します。
・必要なときにいつでも利用できること:これは可用性の説明で、障害や攻撃があっても使い続けられる状態を指します。
・扱った人物を後から特定できること:これは責任追跡性と呼ばれ、真正性や否認防止とともに、三要素に加えて整理される性質の一つです。
問25-4

コンピュータウイルスやワーム、ランサムウェアなど、利用者に害を与える目的で作られたソフトウェアの総称を何と呼ぶか?

  • ①ミドルウェア
  • ②マルウェア
  • ③グループウェア
  • ④ファームウェア
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正解 ②マルウェア
解説
マルウェアは、英語の「malicious(悪意のある)」と「software」を組み合わせた言葉で、利用者に害を与える目的で作られたソフトウェアの総称です。

ウイルス、ワーム、トロイの木馬、ランサムウェア、スパイウェアなどがここに含まれ、分類の基準はおもに増える仕組みと目的の違いです。ウイルスは他のプログラムに入り込んで増え、ワームは単独で自己増殖し、ランサムウェアはデータを暗号化して金銭を要求します。個々の名前を丸暗記するより、「何をされるのか」で整理すると理解が定着します。
他の選択肢について

・ミドルウェア:OSと応用ソフトの中間に位置し、共通機能を提供する正規のソフトウェアです。
・ファームウェア:機器に組み込まれて基本動作を制御する正規のプログラムで、悪意のあるものではありません。
・グループウェア:組織内の情報共有や共同作業を支援する正規の業務用ソフトウェアです。
問35-4

利用者がパスワードを扱う方法として、情報セキュリティ上最も適切なものはどれか?

  • ①末尾の数字だけを定期的に増やしていく
  • ②十分に複雑なものを一つ作り共通で使う
  • ③サービスごとに変え管理ソフトに保管
  • ④紙の手帳に書き写して常に持ち歩く
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正解 ③サービスごとに変え管理ソフトに保管
解説
あるサービスからIDとパスワードの組合せが漏れると、攻撃者はそれを他のサービスでも次々に試します。これをパスワードリスト攻撃といい、実際の不正ログイン被害の多くがこの手口によるものです。

被害を1つのサービスの中で食い止めるには、サービスごとに違うパスワードを設定するしかありません。ただし数十個を記憶するのは現実的でないため、パスワード管理ソフトに保管して必要なときに取り出す方法がとられます。あわせて、確認コードなどを組み合わせる多要素認証を有効にしておけば、万一漏れた場合でも侵入されにくくなります。
他の選択肢について

・複雑なものを一つ作り共通で使う:どれだけ複雑でも、一度漏れればすべてのサービスが同時に危険にさらされます。
・末尾の数字だけを増やす:規則性を見抜かれやすく、変更の効果がほとんど得られません。安易な定期変更はかえって単純な組合せを招くと指摘されています。
・紙の手帳に書いて持ち歩く:自宅などで厳重に保管する方法はあり得ますが、常に持ち歩くと紛失や盗み見の危険が高まります。
問45-4

個人情報の保護に関する法律が定める「個人情報」の説明として、最も適切なものはどれか?

  • ①自由に売買できる財産的な権利
  • ②亡くなった方も含めた氏名の記録
  • ③外部に出せない社内だけの情報
  • ④生存する個人を識別できる情報
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正解 ④生存する個人を識別できる情報
解説
個人情報の保護に関する法律の第2条第1項は、個人情報を「生存する個人に関する情報」であって、氏名や生年月日などにより特定の個人を識別できるもの、または個人識別符号が含まれるものと定めています。

ここで大事な点が2つあります。1つは、対象が「生存する個人」に限られていること。もう1つは、それ単独では誰か分からなくても、他の情報と容易に照合することで個人を識別できるようになるものも含まれることです。個人識別符号とは、指紋のデータや旅券番号のように、その符号だけで特定の個人を表せるものを指します。
他の選択肢について

・社内だけの内部情報:売上や取引条件は営業秘密にあたることはありますが、個人を識別する情報ではないため個人情報にはあたりません。
・売買できる財産的な権利:個人情報は権利ではなく情報であり、第三者へ提供するには原則として本人の同意など法律上の要件が必要です。
・亡くなった方の氏名の記録:条文が「生存する個人」と定めているため、死者に関する情報はこの法律でいう個人情報にはあたりません。
問55-4

著作権の発生と保護に関する説明として、最も適切なものはどれか?

  • ①創作した時点で自動的に発生する
  • ②特許庁の審査に合格して発生する
  • ③公表して初めて権利と認められる
  • ④文化庁に登録して二十年保護される
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正解 ①創作した時点で自動的に発生する
解説
著作権は、著作物を創作した時点で、登録や表示などの手続を一切必要とせずに自動的に発生します。これを無方式主義といいます。

著作権法第10条第1項第9号はプログラムを著作物として例示しており、ソフトウェアも作られた時点で保護されます。ただし同条第3項により、プログラム言語・規約・解法そのものには保護が及びません。書かれたプログラムは守られても、そこで使われている文法や計算手順の考え方までは独占できない、という切り分けです。保護される期間は、原則として著作者の死後70年(法人名義の著作物は公表後70年)です。
他の選択肢について

・特許庁の審査で発生する:これは特許権や意匠権など産業財産権の取得手続の説明で、著作権には出願も審査も必要ありません。
・文化庁への登録が要件:登録の制度はありますが、権利を発生させるためのものではなく、権利関係を公示するための任意の制度です。保護期間も20年ではありません。
・公表が権利の要件:未公表の日記や下書きであっても、創作されていれば著作物として保護されます。
問65-4

特許庁に出願して登録を受けることで保護される「産業財産権」に含まれないものはどれか?

  • ①特許権
  • ②著作権
  • ③商標権
  • ④意匠権
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正解 ②著作権
解説
産業財産権は、特許権・実用新案権・意匠権・商標権の四つを指します。いずれも特許庁へ出願し、登録を受けることで初めて権利が発生する点が共通しています。

これに対し著作権は、創作した時点で手続なしに自動的に発生する権利です。この「登録が必要かどうか」が両者を分ける最も分かりやすい違いなので、まずここを押さえてください。存続期間にも差があり、特許権は出願の日から20年、実用新案権は10年、意匠権は25年です。商標権は10年ですが、これだけは更新を繰り返して使い続けることができます。
他の選択肢について

・特許権:自然法則を利用した技術的思想の創作である発明を保護する権利で、産業財産権の代表格です。
・意匠権:製品の形状や模様、色彩といったデザインを保護する権利で、こちらも登録が必要です。
・商標権:商品やサービスの目印となる名称やロゴマークを保護する権利で、登録により発生します。
問75-4

ウイルス対策ソフトを導入したPCで、利用者が日常的に行うべき対応として最も適切なものはどれか?

  • ①導入直後に一度だけ検査すれば十分
  • ②動作が重いので普段は停止する
  • ③定義ファイルを常に最新に保つ
  • ④他社製品と三つ以上を同時に常駐
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正解 ③定義ファイルを常に最新に保つ
解説
多くのウイルス対策ソフトは、既知のマルウェアの特徴を集めたウイルス定義ファイル(パターンファイル)と照合することで検出を行います。

マルウェアは毎日のように新しいものが現れるため、定義ファイルが古いままでは新種を見逃してしまいます。したがって自動更新を有効にして常に最新の状態に保つことが、利用者にとって最も基本的な務めになります。あわせて、定義ファイルに載っていない未知の脅威に備えて不審な振る舞いを検知する機能を有効にしておくこと、OSやソフトウェアの更新も欠かさないことが、実際の防御力につながります。
他の選択肢について

・動作が重いので普段は停止する:常時監視を止めると、ファイルを開いた瞬間の感染を防げません。動作が重い場合は全体検査の時間帯を調整するのが適切です。
・導入直後の一度だけ検査:その後に持ち込まれたファイルや新種のマルウェアに対応できず、定期的な検査が必要です。
・他社製品と三つ以上を同時に常駐:互いを不審な動作と誤検知して衝突し、かえって保護が働かなくなることがあります。
問85-4

業務を継続的に改善していくためのPDCAサイクルは、どの順序で進めるものか?

  • ①計画(Plan)→評価(Check)→実行(Do)→改善(Act)
  • ②評価(Check)→計画(Plan)→実行(Do)→改善(Act)
  • ③実行(Do)→計画(Plan)→評価(Check)→改善(Act)
  • ④計画(Plan)→実行(Do)→評価(Check)→改善(Act)
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正解 ④計画(Plan)→実行(Do)→評価(Check)→改善(Act)
解説
PDCAサイクルは、計画(Plan)、実行(Do)、評価(Check)、改善(Act)の順に進め、それを繰り返すことで業務の水準を高めていく考え方です。

Planで目標と手順を決め、Doでそのとおりに実施し、Checkで結果を目標と照らして差を確かめ、Actで明らかになった課題への対策を決めます。そしてその対策を次のPlanへ織り込み、また一巡させます。ここで大切なのは、一度で終わらせず回し続けることです。品質管理や情報セキュリティマネジメントなど、継続的な改善が求められる場面で広く使われています。
他の選択肢について

・実行から始める順序:何を達成するかを決めないまま動くことになり、評価の基準が存在しないため改善につながりません。
・評価が実行より前に来る順序:まだ実施していない段階では評価すべき結果が存在せず、順序として成り立ちません。
・評価から始める順序:前提となる計画も実行もない状態から始まっており、循環の出発点として適切ではありません。
問95-4

企業が法令や社会的なルール、社内規程を守って事業活動を行うことを表す言葉はどれか?

  • ①コンプライアンス(法令遵守)
  • ②ディスクロージャ(情報開示)
  • ③インセンティブ(動機付け)
  • ④アカウンタビリティ(説明責任)
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正解 ①コンプライアンス(法令遵守)
解説
コンプライアンスは法令遵守と訳されますが、守るべき対象は法律や条例だけではありません。社内規程や業界の自主ルール、企業倫理、さらには社会から期待される常識までを含めて守ることを指します。

違反が起きると、行政処分や損害賠償といった直接の負担に加えて、取引の停止や人材の流出、信用の失墜という形で事業の継続そのものが脅かされます。そのため多くの企業は、行動規範を定めて社員へ周知し、内部通報の窓口を設け、定期的な研修を行うといった体制づくりを進めています。情報の取扱いを考えるうえでも土台となる考え方です。
他の選択肢について

・ディスクロージャ:投資家などの利害関係者に対し、経営や財務の情報を公開することを指します。
・アカウンタビリティ:自らの活動や結果について、利害関係者へ説明する責任のことです。
・インセンティブ:人や組織の行動を促すために与える動機付けや報奨のことを指します。
問105-4

株式会社において、取締役の選任や決算の承認など、会社の重要事項を決定する最高意思決定機関はどれか?

  • ①取締役会
  • ②株主総会
  • ③経営会議
  • ④監査役会
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正解 ②株主総会
解説
株式会社に出資しているのは株主であり、その株主が集まって会社の基本的な事項を決める場が株主総会です。取締役の選任・解任、計算書類の承認、定款の変更、合併といった重要事項を決議する、最高の意思決定機関と位置付けられています。

会社の所有者である株主が方針を決め、選ばれた取締役が実際の経営を担う、という役割分担になっており、これを所有と経営の分離と呼びます。なお取締役会を置いている会社では、日常の業務執行に関する決定は取締役会に委ねられ、株主総会は会社法や定款で定められた事項を決議する形になります。
他の選択肢について

・取締役会:株主総会で選ばれた取締役で構成され、業務執行の方針を決定し監督する機関です。最高意思決定機関ではありません。
・監査役会:取締役の職務の執行が適正かどうかを監査する機関で、経営方針そのものを決める場ではありません。
・経営会議:経営陣が日常の業務課題を協議するため社内で任意に設ける会議体で、会社法上の決議機関ではありません。

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